2008年4月23日
「しまった、賃貸契約の更新し忘れた ( ̄▽ ̄;)」
たくさんアパートをかかえている大家さん、
賃貸期間満了をうっかり忘れて、そのまんま~
なんてことありますか?
貸主・借主双方の合意がなくても、
賃貸借契約は更新されることは書きました。
http://www.apart-keiei-guide.com/trouble/post-1.html
で、そのときの更新料がどうなるか?
です。
例えば契約書に、以下のような記載があります。
「契約を更新する場合には、
更新料として賃料の1ヵ月分を支払うものとする。」
この更新料は、合意更新ではなく、
法定更新の場合も支払ってもらえるのでしょうか??
これに関しての最高裁の判例はまだありません。
そして下級裁でみてみると、判例が分かれるところなのです。
法定更新での更新料肯定
| <東京地裁 平成2年11月30日判決・判例時報1395号97頁> |
| 更新料の特約が合意更新に限定していない。 |
| 更新料は賃金の前払いの性格。 |
| 法定更新と区別するのは不公平。 |
| <東京地裁 平成4年1月23日判決・判例時報1440号107頁> |
| 更新料の特約が合意更新に限定していない。 |
| 更新料は賃料の補充ないし異議権放棄の対価としての性質。 |
| <東京地裁 平成5年8月25日判決・判例タイムズ865号213頁> |
| "契約期間満了の場合は協議の上更新出来る" "更新の場合は更新料として新賃料の参か月分" |
| 賃貸借が期間満了後も継続されるという点では、法定更新も合意更新も異なるところはない。 |
| 更新の事由を合意の場合のみに限定していない。 |
| 三年ごとの更新を予定して、新賃料を基準とする更新料の支払いを定めている。 |
| ⇒ 更新料は、実質的には更新後の三年間の賃料の一部の前払いとしての性質 |
| "更新条件についての協議が調わないときは、引続き暫定として本契約を履行" |
| ⇒ 法定更新の場合も、契約書の定めが適用されるものとしている。 |
| 法定更新の場合に賃借人が更新料の支払義務を免れるとすると、 |
| 賃貸人との公平を害するおそれがある。 |
| <東京地裁 平成9年6月5日判決・判例タイムズ967号164頁> |
| "契約期間3年" "更新料として新賃料の4か月分" |
| 契約期間を定め、期間ごとの更新を予定し、新賃料を基準とする更新料の支払を定めている |
| ⇒ 更新料は実質的に、更新後3年間の賃料の一部の前払としての性質を有するものと推定 |
| 法定更新された場合に賃借人が更新料の支払義務を免れるとすると、 |
| 賃貸人との公平を害するおそれがある |
| <東京地裁 平成10年3月10日判決・判例タイムズ1009号264頁>店舗 |
| 更新料の特約が合意更新に限定していない。 |
| 更新料は賃料の補充ないし異議権放棄の対価としての性質。 |
法定更新での更新料否定
| <東京地裁 平成2年7月30日判決・判例時報1385号75頁> |
| 法定更新の場合は、以後期間の定めのない契約となり、 |
| 賃貸人に正当事由があれば解約の危険がある。 |
| <東京地裁 平成3年5月9日判決・判例時報1407号80頁> |
| 更新料の特約が合意更新の場合を念頭に置いて定められたものと認められる。 |
| 法定更新の場合は、以後期間の定めのない契約となり、 |
| 賃借人はいつでも解約申入れを受ける危険を負担する。 |
| <東京地裁 平成4年1月8日判決・判例時報1440号107頁> |
| 適正賃料の算定に当たっては更新料の支払いの有無は必ずしも考慮されていない。 |
| 賃貸借の期間中でも不相当になれば賃料の増額請求はできる。 |
| ⇒ 更新料により賃料の不足を補充する必要性は認められない。 |
| <東京地裁 平成9年1月28日判決・判例タイムズ942号146頁> 明渡し訴訟中の法定更新 |
| "契約は協議により更新することができる" "更新料として新家賃の2か月分" |
| 合意による更新の場合を念頭において定められたもの |
| ⇒ 新家賃が定められることのない法定更新は、念頭に置かれていない。 |
| 更新料の支払いは、合意更新された期間内は賃貸借契約を存続させることができる |
| という利益の対価の趣旨を含む。 |
| ⇔ 法定更新は期間の定めのない契約となり、いつでも賃貸人から解約申入れが可能 |
以上のように、判例をざざぁ~っと見てみると、
分かれ目となるのは、
「更新料とは何か?」 ということ。
☆賃料の補充・前払い
☆異議権放棄の対価
☆賃貸借期間存続保持の利益の対価
これらの合理性のようです。




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